令和はSNSの時代と言ってもよいくらい、SNSの利用が一般的になりました。創作や同人活動においても、PixivやTwitterなどSNSを使っての作品発表は、いまやごく当たり前のことです。
SNSはその性質上、多くの人に作品を見てもらいたい創作者にとってはこの上なく便利なツールです。一方で、SNSでの作品発表がどうにも性に合わなかったり、利用しているSNSの仕様・UI変更に不満があったりして、ほかの作品発表や交流の場を持ちたいと考えている人も少なくないでしょう。
そこでdoでは、個人サイトを持つことをオススメしています。
2000年代のインターネットに慣れ親しんだ方は、個人サイトと言われると「HTMLをポチポチと自分で打って作る、あの……? 今のHTMLは昔とは書き方が全然違うって聞くし、また勉強し直すなんて大変すぎる!」と思うかもしれません。その考えは間違いではありませんが、それでも当サイトでは個人サイトを持つことをオススメしたいです。
それに、今はサイト制作ツールやサービスも発達していて、意外とカンタンに理想のサイトが作れちゃったりするんです。やり方によっては、HTMLなんて1行も書くことなく、しかも無料でサイトを完成させることだって可能です。
個人サイトは、時代に沿った楽しみ方へと進化を遂げているんですよ。この記事では、令和のこの時代に個人サイトを持つことをオススメする理由や、具体的なサイトの作り方を紹介していきます。
個人サイトはこんなところがイイ!
SNSよりも自由度が高い
個人サイトのよいところのひとつが、何といっても自由度の高さです。HTMLを打って作る場合も、その他の方法で作る場合も、テンプレートを選ぶだけでカンタンに自分好みの見た目のサイトを作れます。
さらに背景色やフォントなどをカスタマイズするだけで、オンリーワン感がぐっと高まり、自分だけのサイトに仕上げることが可能です。サイトのどこにどんなコンテンツを配置するかも自由。サービス提供元の仕様変更などに振り回されることもありません。
令和の今も、イマドキのオシャレなデザイン、かつスマホ・PCの両方の閲覧に対応しているテンプレート配布サイトさんがたくさんありますよ。眺めているだけで楽しいので、ぜひ見てみてください。
また、HTMLからサイトを作る場合、当サイトで配布しているプログラムを使えば、連打可能のいいねボタンや、画像をふわっと表示するスクリプトといった、よりサイトをにぎやか・便利にするツールをカンタンに実装することもできます。
そのほかにも、ネット上では知識がなくても無料でカンタンに設置できるプログラムがたくさん公開されています。例えば、ミニブログや自分だけの壁打ちTwitterのように運用できる多機能ブログ「てがろぐ」や、マンガ作品を商業サイトさながらの綺麗さで展示できる「マンガビューワ」など。見ているだけでなんだかワクワクしてきませんか?
仕様変更・UI変更やサービス終了がない
SNSなどのサービスでは、仕様やUIに突然の変更が加えられる場合があります。ことによっては、そのサービスが使いづらくなったり、もっと悪いケースでは規約の変更によりこれまでどおりの活動が難しくなることもあります。
また、運営会社の経営悪化などの原因で、サービスが突然終了してしまう可能性もなくはないのが現実です。
一方、レンタルサーバーを借りている場合は、仕様やUIの変更におびえることはありません。サイトのデザインや導線、展示コンテンツなど、全て自分のタイミングで自分好みに変更できるのが、個人サイトの良いところです。
もちろんレンタルサーバーにも規約変更の可能性がありますし、サービスが突然終了となる可能性もあります。しかしSNSの場合とは異なり、別のレンタルサーバーを借りて、公開していたデータを丸ごと移せば、サイトをそのままの状態で公開しつづけることができます。
そもそも利用規約の変更やサービス終了といった大きな変更は、レンタルサーバーサービスでは頻繁にあるものではなく、SNSに比べればほとんどないと言えるでしょう。
他人の目や評価が気にならない
SNSを作品発表の主な場所にする場合、たくさんの人に触れやすいというメリットがありますが、逆に言うと、なにげないつぶやきひとつですら常に多くの人の目に晒されているということでもあります。
一方で個人サイトは、あなたという人物に興味がある人が「よし、見に行くか」と思わないとコンテンツにアクセスできません。言い換えれば個人サイトはフィルターの役割も果たすのです。
SNSでは、センシティブな投稿が拡散された結果、意図しない人の目に触れて炎上している場面を見かけることがありますよね。個人サイトでは、そういったことが起きづらいのです。
また、個人サイトにはいいねなどの評価ボタンがありません。もちろん、当サイトの配布プログラムを利用すればカンタンにつけることができますが、このいいねボタンの数字は同じプラットフォームで活動する他人と比べられる数字ではないため、数字での評価を他人と比較する必要がありません。
誰かの目を気にせずに活動することができるのは、個人サイトの大きなメリットです。
人の多さや交流の速さに疲れない
先ほど述べたことと重なりますが、SNSが都会なら、個人サイトは田舎です。めまぐるしく流れるタイムラインや、毎日変動するランキング、いいねなどの評価の数に一喜一憂することなく、自分のペースでゆったりと創作活動や交流を楽しむことができます。
また、自分で手間をかけて作ったサイトに新しい作品を追加していくことは、手軽なSNSでの作品公開とはまた違った満足感があります。少しずつコンテンツを充実させてサイトを育てていく喜びは、あなたの創作意欲をより掻き立ててくれることでしょう。
SNSをきっぱりやめる必要がなくても、たまにゆっくりくつろげる自分だけの田舎や、手塩にかけて育てられるアトリエがあれば、なんだか気持ちが満たされそうな気がしませんか?
ポートフォリオ代わりになる
個人サイトには、自分の作品や活動履歴などを必要な分だけまとめておくことができます。TwitterのようなSNSでは日常ツイートなどがノイズとなってしまうことがありますが、個人サイトであれば作品は作品だけ、活動履歴は活動履歴、その他の情報はその他の情報だけでまとめて見せることが可能です。
さらに、個人サイトは作品展示のレイアウトも自分の好きなように変更できるため、こだわりの作品ページを作ることができます。
つまり、個人サイトはポートフォリオ代わりに見てもらうのにぴったりのツールということです。また、単純に自分の作品が少しずつ積み重なっていくようすを眺めるのも、個人サイトの楽しみのひとつです。
個人サイトの制作環境も進化しています!
サイトを作る手段が昔に比べて増えている
2000年代は、自分のサイトを作るというと、HTMLを勉強して自分でポチポチ打って作るのが一般的でした。この方法は、勉強さえすれば自由度は段違いなのですが、HTMLやCSSの知識をものにするまでがとても大変です。
しかし今は、ホームページ作成サービスやWordPressといった、誰でも無料で、HTMLを書かなくてもサイトを作れる、便利なツールが公開されています。HTMLを勉強しなくとも、サイトの制作・運営までをこなせてしまうのです。詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
また「1ページだけでいいから、自分の活動や作品のまとめページが欲しい」という方には、以下の記事で紹介しているようなプロフィールページ作成サービスもオススメです。これだけでも立派な自分の「個人サイト」と呼べるくらい、いろいろなことができますよ。
レンタルサーバーが安くてもかなり高性能になっている
HTMLを使ってサイトを作る場合でも、令和の今に個人サイトを作るメリットがあります。それは、レンタルサーバーが進化していて、安いものや無料のものでもかなりサービスがよくなっていることです。
昔は無料のレンタルサーバーといえば、容量は500MB程度で、PHPなどのプログラムが利用できなかったり、広告が表示されたりするのが当たり前でした。しかし今は無料のサーバーでも容量が2GB使えたり、PHPなどのプログラムが使えるサービスが多くありますし、条件を満たせば広告が表示されないというサービスもあります。
また有料サーバーにおいても、同じ価格帯でも昔より今の方がサーバーのスペックやサービスが良くなっていて、低予算でもかなりいろいろなことができるようになっているんです。
レンタルサーバーについては以下の記事で詳しくまとめています。
スマホやタブレットから更新可能
サイトを作る場合に大きなネックになるのが、更新の手間。仕事や趣味、家事などに忙しい毎日、PCを立ち上げてサイトを更新するのはなかなか大変な作業です。
しかし令和の今は、ホームページ制作サービスやWordPressでサイトを作れば、スマホやタブレットからのサイト更新が可能です。HTMLを自分で書いてサイトを作る場合でも、iPhoneやiPadでもHTMLを書いて、サーバーにアップロードすることができるアプリがリリースされています。わざわざPCの電源を入れなくても、ちょっとしたスキマ時間でサイトを更新することもできてしまうのです。
当サイトでもサイトの制作・更新を便利にするツールを無料配布しています
何かと忙しい毎日の中でサイトを制作・更新するのは、なかなか大変なことです。そこで、当サイトではサイトの制作・更新に手間をかけず、便利にするツールを無料配布しています。
例えばずぼログはイラスト展示サイト向けのツール。特定のディレクトリに展示したい画像を突っ込むだけで、すべての画像を綺麗に一覧として表示してくれるというものです。
その他にもサイトの制作を便利にするツールを開発する予定なので、ぜひご期待ください!
個人サイトで作品を発表するデメリット
便利になったとはいえ、サイト制作・更新は手間に感じるかも
一度SNSの便利さやスピード感に慣れてしまったら、サイト制作や更新の手間は面倒に感じるかもしれません。ツールや環境が発達して便利になったとはいえ、サイトの保守更新はSNSのそれに比べれば、どうしても面倒なものです。
しかし、手間をかけた分だけ自分のサイトに愛着が湧くのも事実です。試行錯誤して自分の思った通りのサイトができたときの喜びは、何にも代えがたいですよ。
作品の閲覧数や人との交流はSNSとの活動に比べれば激減します
先にも書きましたが、SNSが都会ならば個人サイトは田舎。個人サイトでの人の往来は、SNSに比べればどうしても減ってしまいます。時間をかけて制作した作品をサイトに掲載しても、あまり見てもらえなくなるかもしれません。
そんなときは、サイトの更新をSNSを利用して宣伝するなどの方法を取るのもよいでしょう。ちなみに、TwitterでサイトのURLをシェアしたときに、大きな画像つきのリンクが表示されることがありますが(リンクカードといいます)、実はこれ、個人サイトでもカンタンに設定できたりします。
また、近年の個人サイト人気の高まりにこたえるように、創作・同人系個人サイトに特化した登録型サーチサイトも少しずつ増えてきています。サーチサイトに自分のサイトを登録すれば、興味を持った人が観にきてくれるかもしれません。
しかし、見る人が減るというのは、言い換えれば、作品を見てほしくない人の目に作品が触れにくくなるということでもあります。ネタバレや地雷、解釈違いなど、自分があまり見たくないものが、SNSの利用中に目に入ってきてしまった……なんて経験は、皆さんも少なからずあるのではないでしょうか。
作品がむやみに拡散されにくいというのは、デメリットであると同時にメリットでもあるのです。
新たな趣味として個人サイトを初めてみませんか
doでは、個人サイトを作りたい皆さんを後押しすべく、創作・同人系個人サイト向けのテンプレート・プログラム配布のほか、サイトの制作・運営によくある疑問を解決するための情報を発信しています。→記事一覧
サーバー選びやテンプレートの扱い方、検索避けの効果や方法など、個人サイト制作で悩んだり、迷ったり、分からないことがあるときは、このサイトを見れば解決できる! そんなサイトを目指して、さまざまな記事を公開していますので、一度覗いてみてください。
皆さんが個人サイトという自分だけの城を築く、その一歩をこのサイトが後押しすることができれば、これほど嬉しいことはありません。
興味がある方は、サイト制作にぜひチャレンジしてみてください。doでは創作・同人系の個人サイト活動を応援しています!