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創作に使える!図書館活用術②:ツール・サービス編

創作に使える!図書館活用術②:ツール・サービス編

創作に使える!図書館活用術②:ツール・サービス編 - https://do.gt-gt.org/how-to-use-library-2/

AI技術が進歩し、Googleなどの検索結果がAIによるデータが主流になり、ネットで正確な情報を得ることが難しくなりました。また、ニッチな分野の情報は、インターネット上よりまだまだ書籍からしか得られないことも多く、書籍(本)を読んで情報を調べたい、ということが今後も増えてくるでしょう。

そこで、図書館を活用してみるのはどうでしょうか? 目当ての本を事前に探せるサービスや、図書館での本の並び方などを事前に知っておくと、図書館が便利に活用できます。

行く図書館に「目当ての本」があるか調べたい:カーリル

近隣の図書館に、読みたい本があるかどうかを事前に一括で確認できるサービスが、「カーリル」です。

全国の図書館の蔵書データが収録されており、「いますぐ図書館で借りたい本があるけれど、どこの図書館にあるかわからない」「複数の図書館を使っているけれど、それぞれ調べるのは面倒くさい」という方におすすめのサービスです。

図書館マップも収録されており、近隣の図書館で活用できる場所を調べる際の手掛かりにもなります。

カーリルのスクリーンショット

図書館の本の法則:日本十進分類法

公立図書館の書籍は、基本的に日本十進分類法(Nippon Decimal Classification; NDC)という図書分類法で並んでいます。本のテーマごとに数字で分類して分けていく方法で、岡山県立図書館のWebサイトが一見してわかりやすいでしょう。

00 総記

01 図書館. 図書館学
02 図書. 書誌学
03 百科事典
04 一般論文集. 一般講演集
05 逐次刊行物
06 団体
07 ジャーナリズム. 新聞
08 叢書. 全集. 選集
09+貴重書. 郷土資料. その他の特別コレクション

10 哲学

11 哲学各論
12 東洋思想
13 西洋哲学
14 心理学
15 倫理学. 道徳
16 宗教
17 神道
18 仏教
19 キリスト教

20 歴史

21 日本史
22 アジア史. 東洋史
23 ヨーロッパ史. 西洋史
24 アフリカ史
25 北アメリカ史
26 南アメリカ史
27 オセアニア史. 両極地方史
28 伝記
29 地理. 地誌. 紀行

30 社会科学

31 政治
32 法律
33 経済
34 財政
35 統計
36 社会
37 教育
38 風俗習慣.民俗学.民族学
39 国防. 軍事

40 自然科学

41 数学
42 物理学
43 化学
44 天文学.宇宙科学
45 地球科学.地学
46 生物科学.一般生物学
47植物学
48 動物学
49 医学.薬学

50 技術.工学

51 建設工学.土木工事
52 建築学
53 機械工学.原子力工学
54 電気工学.電子工学
55 海洋工学.船舶工学.兵器
56 金属工学.鉱山工学
57化学工業
58 製造工業
59 家政学.生活科学

60 産業

61 農業
62 園芸
63 蚕糸業
64 畜産業.獣医学
65 林業
66 水産業
67商業
68 運輸.交通
69 通信事業

70 芸術.美術

71 彫刻
72 絵画.書道
73 版画
74 写真.印刷
75 工芸
76 音楽.舞踊
77演劇.映画
78 スポーツ.体育
79 諸芸.娯楽

80 言語

81 日本語
82 中国語.その他の東洋の諸言語
83 英語
84 ドイツ語
85 フランス語
86 スペイン語
87イタリア語
88 ロシア語
89 その他の諸言語

90 文学

91 日本文学
92 中国文学.その他の東洋文学語
93 英米文学
94 ドイツ文学
95 フランス文学
96 スペイン文学
97イタリア文学
98 ロシア.ソヴィエト文学
99 その他の諸文学

具体的に調べたいことはないけれど、「ロシア料理について調べたい」など、調べたいことのテーマが決まっている時には、図書館の本棚の該当スペースを眺めるのがおすすめです。

ただし、日本十進分類法は原則的なものなので、図書館によっては「新書は別の分類」「岩波文庫は別の分類」など別枠で分類を用意している場合もあります。「図書館によって、同じ本でも分類が異なる」という場合もあります。

また、男女共同参画センターなど、独自の分類を採用している図書館もあります。

わからないことはレファレンスサービスで解決

図書館のカウンターで司書に問い合わせをすることを、レファレンスと言います。「どういうデザインなんだろう?」「推し(国、刀、文豪 など)の歴史について調べたい!」など気になったことを、具体的に本で調べてみたい時は、図書館のレファレンスサービスを利用するといいでしょう。

レファレンス協同データベース」では、今まで図書館でおこなわれたレファレンスの結果が掲載されているので、事前に確認する、または質問する際の参考にするといいでしょう。

近くの図書館に本がないときも問い合わせ

「カーリル」などで調べると、自分の読みたい本が近隣の図書館にない時があります。しかし、そんな時も諦めることはありません

図書館に問い合わせれば、別の地域の図書館から貸し出してもらうことや、該当箇所だけコピーしてもらえること(遠隔複写サービス 神奈川県)が可能な場合があります。

困ったときは、とりあえず図書館のカウンターで問い合わせしてみるのが、大切です。

図書館にいつもは通えないけれど本が読みたい:電子図書館サービス

一部公共図書館は、「電子図書館」サービスを実施していることがあります。カードの利用登録をしていれば、電子書籍のデータを借りることができる、というものです。

実際の図書館の本と同様、誰かが借りていればその本を読むことはできない仕組みです。(横浜市など)

図書館にいつもは通えないけれど本が読みたい:配達サービス

一部公共図書館は、宅配サービスを導入している場合があります。(川崎市など)

また、身体障害者など図書館への来館が難しい方向けに、配達サービスを行っている図書館は多くあります。図書館のWebサイトなどを事前に確認してから、問い合わせをすると良いでしょう。

まとめ

  • 事前に図書館に本があるか確認してから行くとスムーズ
  • 図書館の本の並び順を知っておくと本探しがスムーズ
  • 図書館のカウンターで問い合わせをするのがオススメ
  • 便利なサービスを提供している図書館もある

この記事を書いた人

詩舞澤沙衣

十年以上同人活動をしてきた、文章系オタク。趣味を仕事にしたい一心で、現在フリーランスライターとして活動中。

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