WordPressは、テーマやプラグインを導入することで、ほしい機能をカンタンにサイトに導入することができる優れたツールです。しかし、使いたいテーマやプラグインを有効化したのに、なぜかうまく動作しない……というケースもあります。
そんなとき初心者は特に、新しく導入したテーマやプラグインに不具合があるのか? と思ってしまいがちですが、そうとも限りません。WordPressで動作不良が起きてしまう原因にはさまざまあり、自力で解決できるケースも多いのです。
この記事では、動作不良の原因を特定し、解決するためのステップをわかりやすく解説します。焦らず順番にチェックしていきましょう!
動作不良の原因は多岐に渡ります
WordPressは非常に多機能なシステムです。それゆえに、不具合が発生する原因も多岐に渡ります。たとえば、以下のような原因が考えられます。
- プラグインやテーマのバージョンが古い
- PHPやMySQLのバージョンがWordPress本体やテーマ・プラグインに対応していない
- プラグイン同士の競合や、テーマとの相性が悪い
- サーバーの設定が良くない
次から紹介するステップに沿って、原因を探ってみましょう!
STEP1:WordPress本体、テーマ、プラグインのバージョンを確認する
まず最初に確認してほしいのが、WordPress本体やテーマ、プラグインのバージョンが最新になっているかです。
- WordPressの管理画面にログイン。
- 左側のメニューから「ダッシュボード」→「更新」をクリック。
- WordPress本体、テーマ、プラグインに更新が必要なものがないか確認。
WordPress本体、テーマやプラグインが古いバージョンのままだと、不具合が発生しやすくなります。これらのバージョンを更新することで解決することも多いので、まずは更新してみましょう。
STEP2:PHP、MySQLのバージョンを確認する
次に、WordPressが動作するための土台となるPHPやMySQLのバージョンを確認しましょう。
- 左メニューから「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」タブをクリック。
- 「サーバー」の項目を確認し、PHPのバージョンが7.4以上であることを確認。
- 「データベース」の項目を確認し、MySQLバージョン 8.0以上、またはMariaDBバージョン10.5以上であることを確認。
WordPressの最新バージョンは、最新のPHPやMySQLを前提に動作しています。古いバージョンを使用していると、不具合が発生することがあります。サーバーの管理画面からアップデートを実行するか、レンタルサーバーのサポートに問い合わせてみましょう。
STEP3:エラーメッセージが出ていたらコピーして検索する
WordPressやPHPで不具合があると、サイトに英語のエラーメッセージが表示されることがあります。
英語に不慣れな方は、わけがわからなくて不安になるかもしれませんが、実はエラーメッセージには解決へのヒントがたくさん詰まっています。むしろチャンスです!
エラーメッセージが出たら、コピーしてすぐにGoogleなどで検索しましょう。あなたと同じ状況で、同じ問題に直面した人が、ブログなどで解決方法を共有している可能性が高いです。
また、検索ワードにお使いのテーマ、プラグインなどの名前や、「WordPress」などのワードを複合させると、より検索結果の精度が良くなります。
- 検索ワード「エラーメッセージ+WordPress+プラグイン名」
- 検索ワード「エラーメッセージ+WordPress+テーマ名」
- 検索ワード「エラーメッセージ+プラグイン名+テーマ名」
- 検索ワード「エラーメッセージ+プラグイン名+出ている症状の内容」
- etc…
いろいろな検索ワードを試すことで、解決の糸口がつかめるかもしれません。
検索結果に出てきた解決方法が古かったり、あなたの状況とは異なっている場合もあるので、いくつかのサイトを比較し、自分の状況に合った対処法を見つけましょう。
エラーメッセージをよく見ると、原因となっているテーマやプラグインが特定できる場合も
ところで、エラーメッセージにはエラーの原因であるファイル名が書かれていることもあります。例えば、以下のような感じです。
プラグインやテーマのディレクトリ名が書かれていれば、原因がどこにあるのか明確になります。検索ワードに含めてみて、対処法を探してみましょう。
STEP4:最新の公式テーマに変更してみる
特に機能が盛りだくさんなテーマをお使いの場合には、プラグインと競合して上手く動作しなくなることがあります。そこで、WordPressの公式テーマに一時的に変更して、問題が解決するかを確認します。
- 管理画面の「外観」→「テーマ」を選択。
- Twenty Twenty-Oneなどの公式テーマを有効化。
- サイトを確認し、動作が改善されているか確認。
もし公式テーマに変更することで問題が解決した場合、使用していたテーマに不具合があったり、他のプラグインとの相性が悪い可能性が高いです。
テーマの設定を見直すか、テーマの開発者サイトでアップデート情報がないかチェックしたり、公式のサポートフォーラムがある場合は、フォーラムで解決策を探してみましょう。
STEP5:プラグインをひとつずつ無効化してみる
それでも原因が分からない場合は、プラグインが原因であることを疑いましょう。利用中のプラグインをひとつずつ無効化してみて、問題が解決するか確認します。
原因となっているプラグインが見つかったら、代わりになるプラグインを探すか、プラグインの開発者に問い合わせてみるのも有効です。
それでも解決しない場合は……
上記の対処法でも問題が解決しない場合は、以下の方法を試してみましょう。
キャッシュのクリアを試す
ブラウザキャッシュはもちろん、キャッシュプラグインが古いデータを参照している場合も考えられます。一度すべてのキャッシュをクリアしてみましょう。
デバッグモードを有効化する
WordPress本体のwp-config.phpファイルには以下のような記述があります。
define('WP_DEBUG', false);
ここをdefine('WP_DEBUG', true);
と修正すると、デバッグモードが有効になり、エラーが起きている場合にエラーメッセージが確認できます。何が原因で問題が発生しているか特定しやすくなります。
レンタルサーバーのサポートに相談する
サーバーの設定が原因で動作に影響している場合もあります。サーバー管理会社に問い合わせてサポートを受けるのも一つの方法です。
まとめ
WordPressで不具合が出ても、焦らず一つずつ原因を探れば、自力で解決できることも多いです。
初心者の方でも、このステップに沿ってチェックすれば、問題が解決できるかもしれません。この記事を参考に、落ち着いて対応してみてくださいね。
トラブルシューティング用チェックリスト
- WordPress本体やテーマ、プラグインのバージョンはすべて最新か?
- PHPやデータベースのバージョンは適切か?
- エラーメッセージが表示されていないか? 表示されている場合、メッセージをGoogleなどで検索してみたか?
- 公式テーマに変更しても不具合が継続しているか?
- プラグインをひとつずつ無効化して、エラーが解消されるか試したか?
- キャッシュはクリアしてみたか?
- デバッグモードを有効化するとエラーメッセージが表示されるか?